外国為替取引にかかる税金 外国為替取引によって得られた利益には、当然のことながら税金が発生します。外国為替取引の種類別に、税法上の扱いも異なっています。 (税制改正:平成17年7月1日より、「金融先物取引法に規定する不動産担保ローン取引所金融先物取引をし、かつ、当該取引所金融先物取引の差金等決済をした場合」(くりっく365)、先物取引に係る雑所得として申告分離課税となります。 ) 所得税と住民税の計算 総合課税の場合、全ての所得を合算し、所得控除を差し引いた残り(課税所得金額)に所定の税率をかけて税金を計算します。 給与所得者の場合、源泉徴収票に、支払金額(A)、給与所得控除後の金額(B)、所得控除の額の合計額(C)、源泉徴収税額(D)が記載されています。(B)−(C)が課税所得金額に相当します。これに所定の税率をかけて得られた金額が所得税となり、源泉徴収税として(D)の額が給与から天引きされています。住民税(都道府県税と市町村税の所得割額の合計)の場合も同様の計算を行うのですが、所得控除(人的控除)の額が若干異なるので、所得税の課税所得金額と住民税の課税所得金額は若干異なります。 さて、外国為替取引(外貨預金や店頭為替証拠金取引等)で収益が得られた場合、「年間の給与収入額が2,000万円以下の給与所得者で、かつ給与所得および退職所得以外の所得の合計額が20万円以下の場合」を除き、確定申告が必要です。これは、課税所得金額と税額を改めて確定する手続です。なお、所得税の確定申告を行うと、住民税も自動的に計算されますので、住民税の方は申告する必要がありません。なお、住民税に関しては、普通徴収(自分で納付する)と特別徴収(給与から源泉徴収される)を選択できます。 所得税と住民税の計算は、特に普段確定申告をしない給料生活者は間違いやすいので注意が必要です。例として、外国為替取引以外の課税所得金額が450万円(扶養家族2人の給与所得者で年収760万円)の人をモデルとして考えます。 給与収入760万円から給与所得控除を差し引いた給与所得は564万円です。ここから基礎控除38万円と扶養控除(または配偶者控除)38万円×2人分を差し引いた残り450万円が育毛課税所得となります(住民税の基礎控除、配偶者控除、扶養控除は33万円なので、住民税の課税所得は465万円です)。 この課税所得のうち、195万円以下の部分に5%=9.75万円、195万円を超える部分のうち、330万円以下の部分135万円に10%=13.5万円、330万円を超える部分120万円に20%=24万円、計47.25万円の所得税がかかります。ただし、計算が面倒なので、450万円×20%(税率)−42.75万円(控除額…330万円以下の部分は20%ではなく5〜10%なのでその差を差し引く)=47.25万円と計算します。 住民税の方は同様に住民税の課税所得465万円×10%−調整控除0.25万円=46.25万円となります。 この人が店頭為替証拠金取引で200万円(損失および必要経費を差し引いた額)を稼いだとすると、所得税の課税所得は450万円+200万円=650万円、住民税の課税所得は465万円+200万円=665万円となります。 これに対し、所得税を計算し直すと、650万円×20%−42.75万円=87.25万円となります。同様に住民税額は665万円×10%−0.25万円=66.25万円となります。 つまり、所得税は87.25万円−47.25万円=40万円の増加、住民税は66.25万円−46.25万円=20万円の増加となり、合計60万円を追加して払うことになります。なお、自営業などの方で国民健康保険に入っている場合は、保険料が値上がりすることもありますので注意が必要です。 これに対し、取引所為替証拠金取引(くりっく365)で200万円を稼いだ場合、申告分離課税となり、所得税・住民税併せて20%の40万円を払うことになりますので、店頭為替証拠金取引より有利です。 なお、FX外貨MMFの場合、配当は20%源泉徴収、利益は非課税となり、税務処理は一切不要です。